この記事は、大切なペット(犬や猫)のために、「ペットアロマを始めたい」と思っている方や、「ペットアロマに興味はあるものの、不安な気持ちもある」という方向けに書いています。
ペットアロマは危険なのか?
ペットにアロマは危険!
ペットアロマ、知識があれば大丈夫!
ネットで「ペットアロマ」と検索すると、様々な情報が交錯しています。
一体どれを信じたらいいのか、わかりません。
私が所属している公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)では次のように謳っています。
ペットに行うアロマテラピーの注意点
動物は人間と身体の仕組みが異なるので、ペットに対しては、人間のひとりよがりな考えでアロマテラピーをしないようにご注意いただくことをおすすめいたします。
AEAJの見解を踏まえ、オーク市原では
「ペットアロマでの精油の使用はやめてください」とお伝えしています。
ただし、続きがあります。
「ペットアロマには、精油ではなく、ハーブウォーターを使いましょう」と付け加えています。
ペットアロマには精油ではなくハーブウォーター
多くの人が、ペットアロマ=ペットに精油を使うことだと思っていますが、精油を使わないペットアロマもあります。
それはハーブウォーター!!
芳香蒸留水とも呼ばれています。
ペットに精油を使うリスク
ペットアロマの定義が「ペットに精油を使ってケアすること」でしたら、リスクがあります。
なぜなら、動物と人間では体の仕組みが異なり、動物に精油を使った場合の研究は、ほとんどないからです。
犬に関しての論文は若干ありますが、
人の2分の1の使用量で「リラックス効果が高まっていると推察された」というレベル。
つまり、ペットにとって、安全で効果のある精油の使用量が分からないのが現状です。
分からないから、精油を使うのは「危険」と考えるか、
人間より少なくすれば「大丈夫」と考えるかの違いだと、私は思っています。
精油には禁忌がある
アロマテラピーを安全に楽しむためには、精油を使用する人の健康状態や体質、感受性などに注意を払う必要があります。
また、不快感や異変を感じた場合は、使用を中止します。
人間に禁忌があるのですから、ペットはもっと注意が必要です。
人間なら違和感を感じたらすぐに止めて、洗い流すこともできますが、犬や猫などのペットだったらどうでしょうか?
参考までにAEAJによるアロマテラピーを安全に楽しむための注意事項を紹介します。
病気による禁忌
医師による治療を受けている場合や、薬を処方されている場合は、必ず当該医療機関に相談する。
お年寄りや既往歴のある方の場合
いずれの楽しみ方で使用する場合も、まずは基準(希釈濃度1%)の半分以下の量で試してから使用する。
妊娠中の場合
妊娠中は体調に考慮し、芳香浴法以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。アロマテラピートリートメントを受ける場合は、医師や経験を積んだ専門家に相談する。
子どもの場合
3歳未満の乳児・幼児には、芳香浴法以外は行わない。
3歳以上の子どもでも、精油の使用量は、成人の使用量(希釈濃度1%)の10分の1程度から始め、多くても2分の1の程度とし、使用にあたっては十分に注意する。
皮膚の弱い方の場合
精油を皮膚に塗布して使用する場合(トリートメントオイル、ボディスプレー、スキンローションなど)皮膚の弱い人、初めてアロマテラピーを利用する人などは、低めの濃度から試す。使用して違和感を感じたら、すぐに洗い流す。
ペットアロマにはハーブウォーターを
ここからは、精油を使わないペットアロマをご紹介します。
精油と同じように植物から抽出された水を「ハーブウォーター」といいます。
この水は、若干の芳香成分を含んでいるため、ほんのりと植物の香りを楽しむことができます。
そして、犬や猫などのペットにも安心して使うことができる素晴らしい水なのです!!
ハーブウォーターとは
芳香植物を水蒸気蒸留法によって抽出すると、精油とハーブウォーターという2つの液体を得ることができます。
比重の軽い精油は上層部に集まり、下層にはハーブウォーターが集まります。
ハーブウォーターは99%が水で、残り1%に芳香成分やフィトケミカル成分が含まれています。
ハーブウォーターの歴史
遥か昔から、人々は植物や海水など様々なものを蒸留して暮らしていました。
世界最古の蒸留器はメソポタミア文明(5000年前)の遺跡で発掘されています。
古代エジプト(3000年前)では、海水を蒸留して飲み水にしていた記録があるそうです。
11世紀になると、アラビアのイブン・シーナ(医師・哲学者)により蒸留法が飛躍的に発展し、ローズのハーブウォーターが治療に欠かせないものになりました。
中世ヨーロッパで錬金術が盛んになると、ハーブウォーターはさらに発展し、18世紀の最盛期には200種類ものハーブウォーターが使われていたとの記録が残っています。
19世紀になると、ハーブウォーターよりも精油を得ることが主な目的になり、ハーブウォーターは表舞台から姿を消していきます。
日本では馴染みのないものですが、フランスなど自然療法が盛んな国では、現在も人々の暮らしに根付いています。
精油とは
精油はエッセンシャルオイルとも呼ばれ、花や葉、果皮、根などを水蒸気蒸留したり、皮を搾ったりして抽出します。
大量の原料植物からほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
油脂ではなく、植物の有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。
精油には禁忌があり、原液のまま肌に使うことはできません。
ハーブウォーターの魅力
ハーブウォーターは、植物を水蒸気蒸留して得られる水です。
芳香成分も微量に含まれているため、様々な魅力があります。
ハーブウオーター7つの魅力
- 希釈(薄めること)しなくても直接肌に使える
- 美容に役立つ(化粧水、ボディーローションなど)
- 健康管理に役立つ(うがい液、湿布剤など)
- 赤ちゃんからお年寄りまで使える
- 精油より価格が安い
- ハウスキーピングに役立つ(アイロンがけ、ルームスプレーなど)
- ペット(犬や猫)にも使える
ペットアロマの実践
ブラッシング前のスプレー
直接スプレーしてもいいですが、怖がる場合は自分の手のひらにスプレーしてからマッサージしてあげましょう。
最後の仕上げにブラッシングしてください。
【おススメのハーブウォーター】
ラベンダー、グランドファー、ローズマリーなど
ペットが寝るスペースに香りづけ
ペットが高齢になると、寝ている時間が増えます。
少しでも快適に過ごせるように、ハーブウォーターでほんのり香りづけしてあげましょう。
寝ているスペースにスプレーするだけです。
【おススメのハーブウォーター】
ラベンダー、ローズ、グランドファー、リンデンなど
ハーブウォーターのことをもっと知りたい方へ
もっと詳しくハーブウォーターのことを知りたい!
ハーブウォーターを使ったペットアロマをやってみたい!
そんな方のために、ハーブウォーターの1DAYレッスンを開催します。
お申込みは、オーク市原の公式LINEより、直接メッセージいただくか、問合せページよりお問い合わせください。
初めてのハーブウォーター
~赤ちゃんからお年寄り、ペットにも使える芳香蒸留水~
対象:ハーブウォーター初心者
時間:2時間
料金:3,300円
場所:オーク市原
内容:ハーブウォーターの基礎知識
実習(2種類のスプレー作り、ペット用も作れます)
【お申込み方法】
公式LINE、またはお問い合わせページより、下記のことをお知らせください。
①お名前(フルネーム)
②ご住所
まとめ
多くの人が、ペットアロマ=ペットに精油を使うことだと思っていますが、精油を使わないペットアロマもあります。
それはハーブウォーター!!
芳香蒸留水とも呼ばれています。
ハーブウォーターの歴史は精油よりも古く、紀元前にまでさかのぼります。
ハーブウォーターは植物を水蒸気蒸留して得られる水
ただの水ではありません。
成分の残り1%に芳香成分やフィトケミカル成分が含まれているため、様々な効果が期待されています。
その素晴らしさは、歴史が証明しているともいえるでしょう。
精油は濃厚なエッセンスのため、希釈(薄める)して使用しなければなりません。禁忌もあります。
ペットに安易に使うにはリスクがあります。
一方、ハーブウォーターはそのまま肌に使えますし、禁忌がないので赤ちゃんからお年寄り、ペット(犬や猫)にも安心して使える魅力があります。
ペットアロマのかんたん実践法
まずはラベンダーやローズなどのハーブウォーターを寝る場所にスプレーしてあげて、その香りが好きか嫌いか、様子を見るのはいかがでしょうか?
ペットがその香りをお気に召さないときは、自分のスキンケア(化粧水、ボディーローション、入浴剤等)やルームスプレーとして使えるので、試す価値ありです♪