こんにちは!オーク市原の榎本サユリーヌです。
最近、知識がないままアロマテラピーを実践する人が増加しています。
YouTubeやSNSで検索して、見よう見まねで精油を使っているあなた!
もしかしたら、その使い方、危険かもしれません。
次の項目に当てはまることが1つでもある人は、ぜひこの記事を読んでみてください。
アロマテラピー超基本チェックリスト
まずはチェックリストをご覧ください。あなたはいくつ当てはまりますか?
- 精油は原液を肌に塗っても安全
- 精油は薄めれば肌に塗っても安全
- 精油を選ぶとき、香りの好みより「効能を重視」している
- 精油は油であり、飲める精油もある
- 精油は混ぜない(ブレンドしない)方がいい
- 光毒性について何も知らない
「精油は原液を肌に塗っても安全」は本当なの?
ここからは、チェックリストに当てはまる項目があった方向けに書きます。
そうでない方は、アロマテラピーの基礎知識が身についています。さらに知識を深めたい方はAEAJ認定アロマテラピー検定やアロマテラピーアドバイザーのお勉強をされることをおススメします。
精油の原液を肌に塗るのは危険!
もしも、今、あなたがそんな使い方をしているとしたら、今すぐ止めてください。
使っている精油がオーガニックだからとか、確かなメーカーから購入しているから・・・というのは、全く関係ありません。
精油の原液使用はリスクがあります。
なぜ精油の原液を肌に塗るのが危険なの?
精油の原液を肌に塗ることは、薬の処方箋を無視して、飲む必要もない薬を飲む行為と同じだからです。
たとえ話をしましょう。
私は更年期真っ只中で、高血圧症です。
病院で「アムロジピン」という血圧を下げる薬が処方され、1錠5mgを1日1回、朝食後に服用しています。
飲み始めて2か月後の血圧が低くなりすぎていたため、1錠2.5mgに変更されました。
半年ほど順調でしたが、夏になると再び血圧が低くなり、一度お薬を中断。
11月になると血圧が140~150と高くなったため、再びアムロジピンを処方してもらいました。
さて、ここからが本題です。
もし、私が高血圧症ではないのに、血圧を下げる薬を飲んだらどうなるでしょうか?
1~2回なら、変化はないかもしれません。
でも、1週間、2週間、1か月と飲み続けたらどうでしょう?
想像しただけでも怖いですよね。絶対やりたくありません。
高血圧症と診断されてからも、様子を見ながら薬の量を調整し、ときには中断し、再開したりするのですから。
精油の原液を肌に塗る行為は、処方箋を無視して、自己判断で勝手に薬を飲むのと同じくらい危険な行為です。
薬はずっと飲み続けるものではありません。
精油の使い過ぎにも注意が必要です。
公益社団法人日本アロマ環境協会では、次のように精油を安全に使うためのルールを定めています。
原液を皮膚につけない
皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、希釈して(薄めて)して使用することが大切です。
誤って精油の原液が直接皮膚についた場合は、すぐに清潔な大量の流水で洗います。赤み、刺激、発疹など皮膚に異常がみられた場合は、医師の診察を受けてください。
「精油は薄めれば肌に塗っても安全」は本当なの?
精油は正しく使えば、お肌に安心して使えます。
ただ薄めればいい・・・というものではなく、どんなものを使って、どのくらい薄めれば安全なのかを知る必要があります。
「精油は水で薄めれば安全」は間違いです!
精油は水で薄めれば安全・・・は間違いです。
なぜなら、精油と水は混ざり合わないから。
そう説明すると、「ああ、油だからね」と言われることが多いです。
でも、これも間違い!
精油は油ではありません。
精油を薄めるときに使うもの
精油を薄めるときに使うものは、基本的に次の2つ。
①無水エタノール
②植物油(ホホバオイル、スイートアーモンドオイルなど)
①無水エタノール
コロナ禍の時は無水エタノールが入手できなくなり、ウォッカで代用しました。
消毒用エタノールは、無水エタノールを水で薄めたものです。水が入っているため、精油は溶けにくいです。
手づくりのハーブチンキ(ティンクチャー)で薄めて使うのもありです。
【どんな時に使うの?】
- 化粧水
- 入浴剤バスソルト
- アロマスプレー
例:寝る前のリラックスプレー作り
寝る前に枕元にスプレーしたり、腕や首元などにスプレーします。
【用意するもの】
・無水エタノール
・精油(エッセンシャルオイル)
・精製水
・ビーカー
・スプレー(30ml容器)
【作り方】
①ビーカーで無水エタノール5mlを計り、スプレー容器に入れる。
②スプレー容器に精油を6滴垂らし、フタを閉めて容器を20~30回振って混ぜ合わせる。
③ビーカーで精製水25mlを計り、スプレー容器に入れる。
④容器のフタを閉めて、さらによく振って混ぜ合わせたら完成
※使用期限は2~3週間
※顔以外なら肌に直接スプレー可能。ただし、お肌が敏感な方、小学生までのお子さんには肌にスプレーしないでください。
【精油レシピの例】
甘みのある優しい香り:オレンジ2滴、ラベンダー3滴、ペパーミント1滴
落ち着いた和の香り:ヒノキ2滴、ベルガモットまたはオレンジ4滴
②植物油
アロマトリートメントするときや、お肌の保湿をしたいときには、植物油で薄めます。
食用油ではなく、化粧品用の油を使いましょう。
無印良品で販売しているスイートアーモンド油やホホバ油が使いやすくておススメです。
植物油は酸化するのが早いため、小さいサイズ(50ml)を購入しましょう。
精油の希釈濃度は1%以下
精油をなんとなく薄めて使っていませんか?
安全に使える精油濃度は1%以下です。
顔に使う場合は、その半分の0.5%以下です。
では、10mlの植物油に対し、何滴の精油を入れれば1%なのでしょうか?
10mlの1%は0.1ml。
精油は1滴0.05mlだから、2滴で0.1ml。
つまり、10mlの植物油に対し、2滴の精油で1%です。
顔に使うなら1滴の精油で0.5%です。
じゃあ、30mlは?
50mlは?
計算するの、面倒くさいですよね?
精油1%濃度のシンプルな覚え方
10mlで精油2滴。
これだけ覚えておいてください。
あとは、次のように考えるだけです。
20mlなら2倍→4滴
30mlなら3倍→6滴
50mlなら5倍→10滴
精油を使って何かを作る時は、まず作る量(総量)を決めることが大事です。
30mlのクリームやスプレーを作るなら、精油は6滴。
使用期限を考えて作る量を決めましょう
ハンドメイドの場合、防腐剤が入っていないため、日持ちがしません。
一度にたくさん作るのではなく、使用期限以内に使い切れる量を作りましょう。
覚えておくべき使用期限
・水を使うものの使用期限 2~3週間が目安
(スプレー、化粧水など)
・水を使わないものの使用期限 1か月が目安
(クリーム、トリートメント用オイルなど)
目安とあるのは、保存状態によって日持ちが変わるからです。
直射日光、高温多湿を避け、冷暗所に保管することが基本です。
セラピストが教えるトリートメント用オイルの作り方
最後に、安心してお肌に使えるトリートメント用のアロマオイルのレシピを紹介します。
このオイルはアロマセラピストがお客様のボディを施術するときに使います。
少量を手のひらにとり、よくなじませてから、乾燥が気になる部分に優しく塗っていきます。脚に塗る時は下から上へマッサージしながら塗りましょう。
【乾燥したお肌用】
スイートアーモンドオイル 10ml
精油 2滴(ラベンダー1滴、フランキンセンス1滴)
オイルに精油2滴を入れ、ガラス棒でよくかき混ぜてください。
オイル保管用の容器に移し替えて使用します。
保管用の容器はロールオンタイプが便利。化粧ポーチに入れて持ち歩けば、外出先でも手軽に使えます。
私はハンドクリーム代わりに毎日使っています。
※使用期限は1か月が目安です。
※お肌が敏感な方、小学生以下のお子様には精油の濃度を半分(1%ではなく0.5%)にしてご使用ください。
※3歳までの乳幼児には使用しないでください。
この記事のまとめ
精油の原液を肌に塗るのは危険!
もしも、今、あなたがそんな使い方をしているとしたら、今すぐ止めてください。
使っている精油がオーガニックだからとか、確かなメーカーから購入しているから・・・というのは、全く関係ありません。
精油の原液を肌に塗るのが危険な理由
精油の原液を肌に塗る行為は、処方箋を無視して、自己判断で勝手に薬を飲むのと同じくらい危険な行為です。
例えば、高血圧症じゃないのに、高血圧の薬を飲んだらどうなりますか?
短期間では支障はないかもしれませんが、1週間、2週間、1か月と続けることでどんな状態になると思いますか?
ネットには間違った情報も出回っている!
YouTubeやSNSで検索して、見よう見まねで精油を使っているあなた!
もしかしたら、その使い方、危険かもしれません。
精油を安全に使うためのルールを守る。
これが末永くアロマテラピーを楽しむためのコツです。
この記事でお伝えした精油を安全に使うためのルール
①精油は原液のまま肌に塗らない
②精油は1%以下の濃度(顔に使う場合は0.5%濃度)に薄めてから肌に塗る。
③精油は水と混ざりにくいため、無水エタノールや植物油を使って薄める。
④保存料が入っていないため、作りすぎに注意する。